262 :おさかなくわえた名無しさん:03/07/28 20:44 ID:U0mCT/ls
昔、中学一年生のとき、変質者に遭ったんです。
カナヅチかなにかで腕を殴られ、ショックで声もでませんでした。
直後、我が家で取調べがありました。警察官はとても態度が悪かった。
私がぼーっとしてただの、あんな暗い道を帰るのが悪いだの、
果ては「しかし(犯人も)物好きだね」とにやにやして、
遠回りに私がブサイクであることまでバカにしたのです。
ド田舎です。警察官やお役人、先生が、なんかとても偉いことになってる土地。
私はうつむいてじっと耐えました。
母は連絡がとれず(帰路で運転中。ケータイなんてなかった時代です)、
父親のいない私に同席しているのは、祖母だけ。
祖母は封建的で、基本的に「偉い人には逆らうな」な人です。
げっそりして、ただ時間が過ぎるのを待ちました。
「おばあちゃんはアテになんない」幼心に思いました。
途中で電話など掛けにいってしまう始末です。
警察官たちはやる気なさそうに私の話を聞き、
お茶菓子をバリバリ食い、横目で大相撲なんか見ながら、
なんだかんだで結構な長居をしていました。


263 :262:03/07/28 20:45 ID:U0mCT/ls
(続きです。)

「早く終わらないかなあ」と思っていると、ドアのベルが。
おかしいな、母親なら呼び鈴など鳴らさないし・・・。と思っていると、
見知らぬ初老の男性が、真っ青になって入ってきました。
彼こそ、祖母が電話を掛けた人物、地元警察の長。
私が生まれる前になくなった祖父の部下だった人です。
祖父が警察に勤めていたのは話に聞いて知っていましたが、
警察内でトップを張った、とても偉い人であるのは、初めて知りました。
男性は、うちにいた彼の部下を見て、「お前ら・・・」と絶句。
すると、男性よりも早く、祖母が怒鳴り声を上げました。
「うちの孫に謝んなさいよ!土下座だ!
この子がどんな辛い目に遭ったと思ってんだい。馬鹿もいい加減にしな!!」
祖母は顔を真っ赤にして、涙目になっていました。
平謝りに謝って彼らが帰ると、祖母はぼそっと、
「おばあちゃんなりに、いちばんの罰をやったつもりなんだよ。
でも、そんなことより、最初っから怒鳴りつけて帰しちゃうんだったねえ。
辛かったろう。ごめんね」と言ってくれました。
厳格だった祖母のひとことに、思わず大泣きしてしまいました。
あれから祖母も歳をとり、本当に丸くなりましたが、
私にとっては今も「スーパーおばあちゃん」。長生きしてほしいです。




265 :おさかなくわえた名無しさん:03/07/28 21:00 ID:C/No4JA4
>>262
・・・おばあちゃん

イェイ イェイ 僕は大好きさ

266 :おさかなくわえた名無しさん:03/07/28 21:12 ID:YX6p1iBO
ばあちゃん最高。ブラーボ。私も大好き!
いいばあちゃんでうらやましい!


続々・胸がスーッとする武勇伝を聞かせてください! http://life2.2ch.net/test/read.cgi/kankon/1058789802/